3rd Party Cookie

3rd Party Cookie Advent Calendar 2023

3rd Party Cookie - Qiita Advent Calendar 2023 - Qiita
Calendar page for Qiita Advent Calendar 2023 regarding 3rd Party Cookie.

読んでる。

仕事柄 3rd Party Cookie の話題は目につくし、説明はできるつもりだけど、根本的な問題を理解していないと思っていたのでちょうど良かった。


この洞察は非常に鋭い。そして、実際にほとんどこの通りのことが、現在にわたって起こっている。

つまり、トラッキングは「機能」ではなく「ユースケース」であり、「ユースケース」の規制は法的なアプローチでやるべきだ。もし 3rd Party Cookie をブロックすることで、例えばメールアドレスをキーにし、会社同士が情報を共有して紐付けに使うみたいなことをバックエンドでやりだしたら、もはやブラウザでは制限できない。むしろ制限がかけやすいブラウザ側でやっている方が、まだ将来的には制御の余地が残せる。

「単にブロックすればいい」という考えは、「より悪い結果」を招きうることは、きちんと対処して臨むべき課題だ。この 2 つのアイデアは、今後非常に重要になる。https://blog.jxck.io/entries/2023-12-07/3pca-cookie2.html

ふむ。なるほど。たしかにこの業界にいると、次から次へとそのユースケースを実現するための機能(手法)が編み出されているのが目につく。

法的なアプローチが必要になってくるという話も納得。


読み終わった。

3rd Party Cookie 亡き後の Web はどうなるか?
https://blog.jxck.io/entries/2023-12-30/after-deprecation.html

10年以上前に CSS Layout まわりで W3C の活動に関わっていたときにも各ブラウザベンダーの力関係を感じることはあったけど、当時はまだ Internet Explorer も息をしていたし、Google Chrome 一強となってしまった今ではまた違った状況なんだろう。

自分が知らなかった部分では Web 仕様の標準化や実装プロセスもいろいろな規制団体の監視化で行われているということ。アメリカのニュースでよく独占禁止法の話はよく耳にするけど、Web 標準化のプロセスでもそういうことが行われているんだな。

でも、考えてみれば20年前の Microsoft の Internet Explorer による独占時代もその問題はあったし欧米はやはりそこらへんに敏感なのだろうか。日本が独自のメジャーな OS やブラウザを持たないから受け身なだけなのだろうか。それともそれ以上の文化的な側面はあるのかもしれない。


ずっとこの業界で標準化プロセスをウォッチしていればとても大きなイベントなのだろうけど正直、自分の実感としてピンときてない。もちろん、業界の構造などは変わっていくだろうが、この事象に限らず常に変化はしていくわけで、この変更があってもなくても業界は何かしら常に変化はしていくよね、という感想を持った。強引に言ってしまえば、なるようにしからならない。

そういえば以前、もらった名刺を整理していたときに jxck さんの名刺が出てきたことがあった。昔の W3C のイベントで名刺交換したのだろうけどぜんぜん覚えてなかった。文章が分かりやすくてこんな文章を書けるようになりたいなと思った。

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2025年の秋・冬

いつのまにか11月になっていた。今年もあと一月しかない。読んだ本を書いていく。 『すごい物理学講義』 Amazon.co.jp: すごい物理学講義 : カルロ・ロヴェッリ, 竹内 薫, 栗原 俊秀: 本Amazon.co.jp: すごい物理学講義 : カルロ・ロヴェッリ, 竹内 薫, 栗原 俊秀: 本Amazonのストアでお買い物 ›フォロー 前の記事で少しふれた最新の理論物理学の本。ちゃんと最後まで読んだ。 著者はループ量子重力理論の研究者。本の内容は、古典力学、電磁気学、相対性理論、量子力学を経て量子重力理論に至るまでの解説。最初の章では古代ギリシアの原子論についても触れ、「最新の理論物理学的の視点で見ると、その時代の世界の捉え方はいい線いってた」みたいな話も。電磁気学、相対性理論、量子力学、それぞれについての解説本は軽く読んだことはあるけど(Newton とかね)、理論が発展してきた流れを知ることができてよかった。 この本の中でキャッチーなのは「第7章: 時間は実は存在しない」のところで、ループ量子重力理論では時間を扱うことなく理論を構築することができる、

2025の夏

月に一本はブログを書きたいから最近のできごとを書いておく。まとまりはないが書かないよりはよい。本当は8月中に投稿したかったけど、9月になってしまった。 『因果推論の科学 - なぜ?の問いにどう答えるか』 因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか | ジューディア・パール, ダナ・マッケンジー, 松尾 豊, 夏目 大 |本 | 通販 | AmazonAmazonでジューディア・パール, ダナ・マッケンジー, 松尾 豊, 夏目 大の因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか。アマゾンならポイント還元本が多数。ジューディア・パール, ダナ・マッケンジー, 松尾 豊, 夏目 大作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。また因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるかもアマゾン配送商品なら通常配送無料。Amazonのストアでお買い物 ›フォロー 夏前から読んでた本。 因果推論という新しい統計的手法を解説した本。この分野の潮流として、「ドナルド・

『コンピュータシステムの理論と実装』を始めた

『コンピュータシステムの理論と実装 - モダンなコンピュータの作り方』を始めた。 コンピュータシステムの理論と実装コンピュータを理解するための最善の方法はゼロからコンピュータを作ることです。コンピュータの構成要素は、ハードウェア、ソフトウェア、コンパイラ、OSに大別できます。本書では、これらコンピュータの構成要素をひとつずつ組み立てます。具体的には、NANDという電子素子からスタートし、論理ゲート、加算器、CPUを設計します。そして、オペレーティングシステム、コンパイラ、バーチャルマシンなどを実装しコンピュータを完成させて、最後にその上でアプリケーション(テトリスなど)を動作させます。実行環境はJava(Mac、Windows、Linuxで動作)。 ● 本書のサポートサイト ● 本書で使用するツール「Nand2tetris Software Suite」 ● 「Nand2tetris Software Suite」のチュートリアルO'Reilly logoNoam Nisan、Shimon Schocken 著、斎藤 康毅 訳 本書では、これらコンピュータの構成要素をひとつずつ組み

『1984年』ジョージ・オーウェル著

ジョージ・オーウェルの『1984年』を読みました。 一九八四年 (ハヤカワepi文庫) | ジョージ・オーウェル, 高橋 和久, 高橋和久 | 英米の小説・文芸 | Kindleストア | AmazonAmazonでジョージ・オーウェル, 高橋 和久, 高橋和久の一九八四年 (ハヤカワepi文庫)。アマゾンならポイント還元本が多数。一度購入いただいた電子書籍は、KindleおよびFire端末、スマートフォンやタブレットなど、様々な端末でもお楽しみいただけます。Amazonフォロー 特に紹介するまでもない有名な本だからあらすじとかそういうのは書かなくていいかな。海外では『読んだことないけど読んだふりして語る本』の第一位らしい。だから、意外とみんな実際に読んだことはないのかもしれない。それでも、“BIG BROTHER IS WATCHING YOU” とか、“WAR IS PEACE” はよくオマージュされてるし、有名なのはたぶん間違いない。 大学生活の終わりのころ、ハヤカワから出てる旧訳を読んで感銘(?)を受けたけど記憶も薄れてきて、新訳もたくさん出てたからもう一度手に取った。訳